App Runnerは終了、ECS Express Modeへ
App Runnerは2021年5月に登場した、Herokuのようにコンテナやリポジトリを指定するだけでHTTPS付きのサービスを立てられるAWSのサービスでした。しかし2026年3月31日、AWSはApp Runnerをメンテナンスモードへ移行すると発表し、2026年4月30日以降は新規顧客を受け付けていません。既存の利用者はそのまま使い続けられますが、新機能は追加されない見込みです。
後継として案内されているのが、2025年11月のre:Inventで発表されたECS Express Modeです。必要な入力を3つ程度に絞り、1コマンドでコンテナをHTTPS付きのエンドポイントとして起動できます。内部的にはFargate(サーバーレスなコンテナ実行環境)の上で動きます。
Fargateに永続無料枠はない
Cloud Runとの一番の違いはここです。Fargateには期限のない無料枠が無く、AWS Free Tierの対象からも明示的に除外されています。最初のタスクを起動した瞬間から、vCPU時間とメモリのGB時間に応じて課金が始まります。新規アカウント向けのEC2無料枠(t2.micro/t3.microが12か月750時間)はありますが、これはEC2起動タイプの話で、Fargate/ECS Express Modeには適用されません。
ECS Express ModeもTerraformで管理できる
ECS Express ModeはAWSコンソールだけでなく、Terraformでも構築できます。
resource "aws_ecs_express_gateway_service" "app" {
execution_role_arn = aws_iam_role.execution.arn
infrastructure_role_arn = aws_iam_role.infrastructure.arn
primary_container {
image = "123456789012.dkr.ecr.ap-northeast-1.amazonaws.com/my-app:latest"
}
}この手引のIaCの全体像で説明している「クラウドの箱はTerraform、コンテナイメージの差し替えはCI」という役割分担は、AWSでも同じように適用できます。
AWSと他クラウド、どちらを選ぶか
AWSが向く
既存のインフラや社内標準が既にAWS、他のAWSサービス(S3、SESなど)とまとめて使いたい場合。
Cloud Run/Cloudflare Workersが向く
個人開発でまず無料枠を最大限に使いたい場合。Cloud Runには期限のない無料枠があり、初期費用を抑えやすくなります。
AWSは選択肢の幅もサービスの数も最大手ですが、個人開発の最初の一歩としては、無料枠の分かりやすさでCloud RunやCloudflare Workersに軍配が上がります。既にAWSを使う理由がある場合は、ECS Express Modeが現状もっとも手数の少ない入り口です。